Rich Macho Gentlemenの『キャベツ畑で捕まえて』の全曲レビューをしてみた

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Rich Macho Gentlemenがフルアルバム『キャベツ畑で捕まえて』をリリースした。
ありがたいことにいち早く聴かせていただき、コメントも書かせてもらった。

100文字程度で!という依頼だったのでなんとかまとめたのだが、これは間違いなく文字数が足りない!

そんなわけで、ブログにまとめようと思った。

誰よりも最速で全曲レビューもしようと思います。

レビューを始める前にまずはこのアルバムについて。
一言であらわすと、「フィルム映画」だと思う。

主人公は登場する全ての人だ。

脇役もいない、特別な環境にもいない、それぞれが主人公で

それぞれの日常の、それぞれの物語を一つのスクリーンに映し出しただけの

ただそれだけの物語だ。

その一つ一つを観ていこう。

深読みをして、考察をして、勝手な解釈をしよう。

きっとそんなものは意味がないかもしれないけれど。

意味などないのかもしれないけれど。

『キャベツ畑で捕まえて』

例えば海辺の街ならば


まずはアルバムの開幕を飾る一曲。

物語は海の街から始まる。

なんだか懐かし音像で、曲は静かなアルペジオで始まる。

サビでは叫ぶようなギターがとてもエモーショナルでハッとする。

僕らは死ぬのだろういつかは

疑いはあるけれど私は

この歌詞があのギターに乗るのは、とても当たり前のこと、

終わりに向かう、「始まりの物語」

誰にも終わりがやってくる。

そう歌われている気がする。

白昼夢のような、でもあまりにリアルな景色が浮かんでくる。

特殊浴場の国のアリス

まずタイトルのインパクトがすごい。

それぞれの人生をそれぞれの人間が生きている。

少年兵かレイプか不倫か
話題は尽きないな

とても人間臭い曲だ。

このアルバムのオープニング部分を担っていて、この物語の舞台の「日常」を淡々と

シンプルなビートで鳴らしきっている。

スタインバーグに憧れて

スタインバーグとはきっとあのピアノのことだろう。(まさかCubaseに憧れているわけではないだろう)
この曲は個人的にかなり好きなのだ。

スカッとした疾走感があってポップな曲だ。

控えめな物言いでも
要するにクビらしい
週休7日を手に入れた

自虐的だけれどものすごくポジティブ。

そう、スタインバーグは買えるほど裕福ではないけれど、些細な日常こそが幸せだと。

これは本当に映画のような曲だと思う。

8ミリフィルムに写る冴えない主人公二人の

間違いなくハッピーエンドの映画だ。

この曲は「喜び」の曲だと思う。

黄昏列車

ノスタルジーを感じさせる春にぴったりの曲だ。

舞台は前曲、スタインバーグに憧れてで旅に出た二人の道中って感じがする。

敷かれたレールなどこの世にはない。

誰もが不安を抱えながらも夢を抱えて生きている。

最後の転調がエモーショナルを掻き立てる曲です。

スプートニクの話はもうやめよう

「スタインバーグに憧れて」で仕事をクビになった君への目線で描かれた曲だろうか。

この曲はメロディと歌詞の詰め込み方が秀逸。

そしてRMGの特徴である詩的な歌詞。

前にもこのブログで書いたのだけれどRMGの特徴は詩的、小説的な歌詞である。

それが顕著に現れた曲だと思う。

どうしようもない言葉にできない心情を素直に叫ぶようなサビは

メロディの符割りを大きく取り、語るように歌う。

うまいなぁって率直に思いました。

そう、僕らはいつまでも14歳のままじゃいられないよな。

停電にすら気づかずに

これはコメントにも書かせてもらったいくつかの感情のうちの「愛情」の曲である。

大人になった二人の物語。

愛とは許すことである。

エモーショナル。この一言に尽きる。

まじで泣ける。

これだけで映画撮れる。

」と「寂しさ」の曲だ。

水面の空は


これぞお手本のようなThe ギターロックて感じの曲だ。

リフもメロディも曲の展開も爽快感があるけれど、どこか切なげな歌詞。

誰もが好きになる名曲だと思う。

なんてったってメロがずば抜けていい。

ミッドナイト・アニメイション・エイジ


僕らの世代にはドンピシャの心情が歌われている。

自分の夢もあり、政治についても考えてみたりとか、でも現実もしっかりと見えていて
少しでも背伸びをして大人になろうとするが

上手くはいかないんだよな。

自分の力じゃどうしようもない社会への憂鬱が少しイカれたポップスに昇華されている。

あなたはショパン


イントロからばかみたいな音圧のパワーコードのリフが痺れるキラーチューン。

けど歌が入るとアルペジオとこれまた村上春樹かよって世界が展開されたと思えば、

気持ちいい歪みでメロディアスにサビが歌われたかと思えば、間奏はJマスキスかよって感じの歪みとチョーキングでグッとくる。

これこそRMGを象徴する曲ではないかと思う。

千歳はあまりに遠すぎる

きっと小樽には住めなかったんだろう。

サビの韻の踏み方がまじで天才かと思ってしまった。

ラブ・ミー・テンダー
なに見てんだ 泣いてんだ

そう、小樽には住めなくとも

あなたと一緒にいたいだけなのだろう。

「悲しみ」の曲だ。

アメリカはまだ夜の中


完全にエンドロールが見える。

それぞれの道を歩き出した二人の始まり。

この寂しげなハッピーエンドを完璧なまでに表現しきっている。

「恋をしていたんだ」と歌い切って曲が終わっていく感じはパーフェクトとしか言いようがない。

最後に

このアルバムは一冊の小説を読むかのような、もしくは映画を観るかのような作品になっている。

この曲順は完璧で、狙ったのならちょっとセンスが良すぎる。

でもRich Macho Gentlemenなんてバンド名をつけるような奴らだから

そんなこと考えていないかもしれないけれど。

こういうアルバムとしての作品を作れるアーティストは少なくなってきていると思うので

飽和したギターロックというジャンルのバンドとしてはかなり稀有でセンスのあるバンドだと思います。

全曲フリーダウンロードになっているため、刺激が欲しい君は聴くべきだ。

この物語を体感して欲しい。

度肝を抜かれるぞ。

ダウンロードはこちら

■Bandcamp [日本語 + 英語]
https://richmachogentlemen.bandcamp.com/releases
■SoundCloud [英語]

■Dropbox [日本語]
https://www.dropbox.com/sh/rg5w66yvl9ukzpp/AAAmJKbBsWCEINm5hc-CK9Nxa?dl=0

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